頭痛を訴えた患者の頭部レントゲンに、無数の白い糸が――。そんな衝撃的なX線写真が韓国で公開された。だが、その
「糸」の正体は韓国では比較的一般的な「金鍼(クムチム)」によるものだった。
韓国の家庭医学の専門医ヤン・ソングァン氏は今月8日、自身のSNSで1枚の写真を公開した。頭痛を訴えて診察を受け
た60代女性の頭部X線写真だ。1センチほどの白い異物が無数に映り込んでおり、一見すると寄生虫か電子チップのよ
うだ。しかし、ヤン医師は「韓国の医師ならすぐに分かる。これは金鍼、すなわち金糸埋線療法によるものだ」と説明
した。
金鍼とは非常に細く短い純金の糸(1センチ未満)を痛みのある部位に注入し、持続的に刺激を与えて治療効果を高め
る代替医療法。かつては膝や腰の痛みに広く利用された。しかし、残留異物による炎症の悪化や2次感染のリスクか
ら、現在施術する医療機関は多くない。
ヤン医師は「通常は膝や腰に見られるが、この患者は頭頂部に集中していた」と指摘している。「片頭痛なら片側に、
三叉神経痛なら目の周辺に見られたはずだ」と語った。
診察の結果、この女性は「緊張型頭痛」と判明した。MRI検査などでも異常は見つからず、脳出血・脳腫瘍・脳こうそ
くの疑いは晴れたという。
実は2013年にも国際的な医学誌に、韓国の65歳女性の膝に多数の金鍼が挿入されたX線写真が掲載されたことがある。
この女性は変形性関節症を患い、消炎鎮痛剤が効かずに金鍼治療を受けていた。同誌は「アジア地域でかつて関節炎治
療に使われた金鍼は放射線検査を複雑にする可能性がある」と指摘している。
https://news.yahoo.co.jp/articles/69452b359396144db39ae...
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