ソウル・江北地区に残るソウル最後の性売買密集地域(風俗街)「ミアリテキサス」(ソウル市城北区下月谷洞)
の強制撤去を巡り、これに反発する性産業従事者の女性たちが17日午前から城北区庁の前にテントを張って座り込み
を始めた。ソウル北部地方法院(裁判所)が16日に、ミアリテキサスの撤去に向けて明け渡し執行(強制撤去)に乗
り出す中、これを阻止しようというわけだ。参加者の一部は衣服を脱いだ状態で路上に寝転がって抵抗した。
ミアリテキサスの性産業従事者移住対策委員会(移住対策委)のメンバー約50人(警察・主催側の推算)はこの
日午前5時30分から城北区庁の前で、テントを張って座り込みを始めた。現場には警察の機動隊15人が配置され、この
うち半数は防護盾を持っていた。城北区の職員と城北警察署の警察官およそ30人は、区庁舎とデモ隊の間に立って状
況を見守った。
記者が同日午前7時ごろ現場を訪れると、韓国女性団体連合のメンバー約20人とミアリテキサスの性産業従事者約30
人が集まっていた。女性たちは「私たちは生きたい」「城北区庁は性産業従事者の現実に合った移住対策を講じよ」
「パワハラ、悪質なロッテ建設はアウト」などと書かれたプラカードを城北区庁前の歩道や区庁入り口などに掲げた。
さらに「李承魯(イ・スンロ、城北区庁長)は辞任し、城北区庁を解体せよ」「住民の生命を保障せよ」などのスロ
ーガンを叫んだ。
参加者の一部は、前日に行われた裁判所による明け渡し執行の際に靴も履けなかったとして、はだしで立っていた。
また、パジャマ姿の女性もいた。さらに、ミアリテキサスで性売買従事者として働き、違法な取り立てに悩まされて昨
年9月に自ら命を絶った30代のシングルマザーSさんをしのんで黙とうをする時間も設けた。Sさんは亡くなる前、遺書
に「死んでも次の生があるのなら、次の生でも愛してる。わが子よ、愛してる」とつづっていた。
この日のデモでは警察と参加者が対峙(たいじ)する一幕もあった。午前6時ごろ、警察が「デモの届け出が午前9
時からになっている」とデモが適法かどうか確認し、警察十数人が出動して現場の様子を録画し始めると、デモの参
加者たちが「どんな行為があったのか明らかにもせずにいきなり録画を始めるのは不当だ」と叫んだ。警察は「物理
的な衝突は今のところ起きていない」と話した。
参加者たちは、再開発によるミアリテキサス閉鎖に抗議するために、2023年11月から城北区庁前でデモを実施して
きた。今回のデモは16日に行われたソウル北部地裁による明け渡し執行に対する抗議として行われた。明け渡し執行
とは、賃貸借関係が終了しているにもかかわらず賃借人が不動産を大家に返還しないなどの場合に、貸し主がこれを
強制的に執行することを意味する。16日の執行の際にも警察と性産業従事者の間でにらみ合いが起きていた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/4977b50055ecd8617db4d...
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