高価格をめぐる論争に包まれてきた「スーツ型制服」が、韓国の学校現場から姿を消す見通しとなった。教育省が生活服
や体操服への転換を正式に推進する方針を打ち出し、スーツ型制服は段階的に縮小へ向かう。かつては「学校の象徴」と
もいわれたスーツ型制服だが、保護者の経済的負担を増やす存在として“家計破壊”とまで指摘されるようになった。その
背景には、長年にわたる価格上昇と構造的な問題がある。
教育省は2月26日、制服価格の改善と管理強化策を発表した。スーツ型から生活服・体操服へ転換する内容を盛り込み、
学校単位での見直しを後押しする方針を示した。
現在、制服として用いられているのはスーツ型の正服、生活服、体操服などで、このうち価格の大半を占めるのが正服と
される。正服を廃止すれば、制服費用の大幅な削減が可能になるとの見方が強い。
実際にスーツ型を廃止したソウル市鍾路区のある高校では、冬・夏服一式が 7万4000ウォン(約7840円) に抑えられ
ている。これはソウル市の入学支援金 30万ウォン(約3万1800円) を大きく下回る水準だ。
また、2026年からスーツ型をやめて生活服に切り替えた京畿道金浦市の雲陽中学校では、冬・夏服やフード付き上着な
ど計9セットを京畿道の制服支援金 40万ウォン(約4万2400円) の範囲内で提供し、実質無償化を実現した。
スーツ型制服は、導入と廃止を繰り返してきた歴史を持つ。現在に近い形は1920年代に登場し、1980年代初頭まで続いた。
1983年の制服自由化政策で多くの学校が廃止したが、逸脱行為の増加や私服購入による家計負担増を理由に、約3カ年
で復活した。
2000年代に入ると、画一的だったデザインに個性が加わり、「制服もファッション」という認識が広がった。体のラ
インを強調するデザインや多彩な色使いが増え、価格上昇はこの頃から本格化した。
当時、主要ブランドは人気アイドルを起用し、新デザインや高級生地を前面に打ち出した広告を展開した。複数の流通・
製造段階を経る過程で価格は膨らみ、入札談合も発覚。2006年には冬服一式が 25万ウォン(約2万6500円) に達し、
スーツ1着に匹敵する水準となった。
その後20年が過ぎても価格構造は大きく変わっていない。学校ごとに異なるデザイン、複雑な流通過程、輸入生地の使
用などが依然として値上がり要因となり、談合問題も完全には解消されていない。
さらに「高いだけでなく動きにくい」との不満も根強い。入学式や卒業式でしか着用しない存在になりつつあり、日常で
は活動性の高い生活服や体操服を好む生徒が増えていることも、廃止の流れを後押しした。
教育省のソル・セフン企画調整室長は「教育省が方針を示しても一律でなくなるわけではなく、最終判断は各教育庁や学
校に委ねられる」と説明。その上で「活用度が低く購入負担も大きい現状を踏まえ、教育庁と協力しながら廃止を促して
いく」と述べた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/124886293588d949870f7...
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